ことばが咲かないと
泣いてるおんなをみたことがあるか
水につけても、吸い上げないし
あたためてもつぼみは固いと
そんなおんなをみたことがあるか
ひくひくと肩をふるわせて
髪を地面にたたきつけて
このまま枯れたらどうしようと途方に暮れる
夕暮れは女子高生のふくらはぎを淡く染め
僕たちはもう、かえる時間
泣いてるおんなは電車に乗るのか
そもそも切符が彼女に分かるか
僕はなんてことばをかけるのだろう
彼女はことばを受け取るのだろうか
ただ、涙をだすことに懸命で
彼女には吹く風も
僕らのことも、みえないみたい